日本女子大学図書館友の会 平成22年度講座・読書会ご案内

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講 座

一 「説話の宇宙」―『宇治拾遺物語』を読む―

本学名誉教授 麻 原 美 子 氏 

「説話の宇宙」と題した説話世界の遊泳は8年目に入りました。一昨年から『宇治拾遺物語』を中心に各説話集、物語、記録などを渉猟して読み進めてまいりましたが、改めて私自身この分野の広大な広がりに驚いている次第です。説話は「今は昔」で始まり、「となむ語りける」「と人の語りし」「とかいひける」と結ばれる口承伝承の自由で無責任な枠組みを基にして、作り話を事実めかしたり、歴史上の人物を日常性の中で卑俗化したり、妖怪変化を登場させてミステリー化したりなど、さまざまな変容の技法を駆使して古典文学形成の豊かな媒体となりました。去年からはこの4月に始まる奈良博物館の大遣唐使展見物を視野に入れて、遣唐使節団の人々、選ばれて留学し注目される人物、吉備真備、安倍仲麻呂、玄ム、小野篁、円仁、円載等々を話題にしてきました。こうした説話世界に関心のある方は、いつでもご参加ください。

(火曜・年10回)10:2011:40 百年館
4/27 5/18 6/15 7/13 9/28 10/26 11/16 12/7 2/15 3/8


 「源氏物語」

本学教授 高 野 晴 代 氏 

   今年度は、「玉鬘」巻前半から読み始めます。六条院の若きヒロインの登場は、物語の新しい展開を促しました。それが「玉鬘十帖」です。光源氏の娘とされる玉鬘が、実は彼の親友、頭中将の娘であるという事実は、読者をドキドキさせる作者の目論見と思えます。また、「初音」巻は六条院完成後、はじめての新年の様子を描いています。そこに、私たちは、明石の君の、光源氏の妻として、そして明石姫君の母としての高いプライドを見いだすのです。
  今年度も光源氏と、彼をめぐる女性達のそれぞれの生き方を見据え、作品を読み解いてゆきましょう。また時には、残された「源氏絵」を取り上げて、愛し続けられた『源氏物語』の享受の歴史も辿りたいと思います。

(金曜・年10回)10:3012:00 百年館
4/16 5/21 6/18 7/16 9/24 10/15 11/19 12/10 1/21 2/18  


 「聖書」 ―ヨハネの黙示禄を読む―

日本キリスト教団武山教会牧師 楠 原 彰 子 氏 

   旧新約聖書を通して、一番最後におかれているのは、ヨハネの黙示禄です。神の国の到来、その時に何が起きるかが記されています。幻として示されたという形で書かれているので、「難解」という印象を持たれる方も少なくないでしょう。しかし、読んでみるとたくさんの励ましの言葉を見いだすことが出来ます。ご一緒に読みましょう。 

第1回

5月10

黙示禄とは何か

ヨハネ黙示禄

第1章

第2回

1018

天上の礼拝

ヨハネ黙示禄

第4章

第3回

1115

涙のぬぐわれるとき

ヨハネ黙示禄

21章1―8節

第4回

3月  7日

聖書の結び

ヨハネ黙示禄

22章6―21

(月曜・年4回)10:3012:00 図書館4階グループ研究室D


四 英文読書会

本学准教授 Daniel Gallimore

Antony and Cleopatra16067is a play about mature love. It develops the themes and characters of Shakespeare’s earlier tragedy Julius Caesar, and although never as popular, might also be said to foresee the consequences of British imperialism. Following the assassination of Julius Caesar and death of Marcus Brutus at Philippi, Mark Antony, Octavius Caesar and Lepidus become joint rulers of the Roman empire. In the earlier play, Antony uses his rhetorical skills to overcome the assassines, but in this the  last of Shakespeare’s Roman plays, he neglects his responsibilities to engage in a passionate love affair with the Egyptian queen, Cleopatra (previously a lover of Julius Caesar). Antony’s patriarchal Roman values meet with the sensual, ‘Oriental’ world of Cleopatra and her entourage to produce one of the great love stories of Western drama. Yet Antony’s behaviour upsets the serious young Octavius, leading eventually to Antony’s downfall, and to Cleopatra’s tragic suicide as well. We will read the play in the third Arden edition, edited by John Wilders.

(木曜・年10回)13:3015:00 図書館4階グループ研究室D
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