この3月,図書館を退職してはや半年が立つ。そろそろ身辺の雑物を片付けねばと手をつけ始めたその中に, もう茶色に変色してしまった日本女子大学生新聞第105号を見つけた。第一面中央に「上代学長寄稿 新図書館を パワーハウスに!」とある。昭和38年,開館半年前の記事である。懐かしさに目が釘付けとなり読み進むうちに 上代学長の新図書館に寄せる思いがひしひしと伝わってくる。図書館の規模はさほど大きくはないが学生自身と 教授の創意工夫で宝を充分に活用し「新しい図書館があなたの「パワーハウス」となることを私は願ってやまな い。」と結んでいる。 若い学生に向けて語った学長の意図とはいささか異るが私にとっても図書館は今やパワーハウスなのである。 介護の日々に少々気持が萎えた時,近所の図書館に立ち寄り新刊棚を眺め書架の間を廻って気に入った2・3冊を 借りてくる。図書館に流れる時間が私を元気にしてくれるのである。 館員の皆様にとっても職場がパワーハウスでありますように。100号おめでとうございます。 (元図書館員)