情報受入課
■卒業アルバムの中で図書館が構内の好きな場所人気ランキング2位になっていた。開館から30余年,環境悪化 の一途を辿る図書館が選ばれたのは嬉しいが心は重い。切願の新図書館建設も夢と消え,前途多難な図書館。 厳しい現実に力尽きる想い。学生の声が唯一の励みとなる。佐藤節子 ■課題は多く財源は限られている。資金を投入する対象,優先順位,割合をどう定めるか。国政レベルから学内問題まで, 様々な立場より十分に意見を出し合い相互理解を深め,明瞭な過程の中で決定していきたい。何のために,どうあるべき かという本質論をふまえつつ…。中曽根緑 ■毎日洪水のように生み出される出版物とその取捨選択,限られた空間での慢性的な書架スペース不足の狭間で, 先人達の積み上げて来た蔵書を守りつつ,新しい時代の要請に応えるような図書館を作り上げていくのはむずかしいが, 私達の課題として心して取り組んでゆきたい。芳賀弥生 ■一度,本の無い所へ行きたいと思うことがある。このままでは,溢れる本が,厄介な物に見えて,遣り切れない。 コンピューターシステムから解き放たれ,自由に考えたい。生ま身の速度でゆっくりと納得できる満足を味わいたい。 何故そんなに急ぐの?大事なものを落して来なかった?近年興味深く読んだ書:「インターネットはからっぽの洞窟」 (C.ストール著)初山紀子 ■図書館だより第50号の発刊から15年。当時の上代先生のお言葉「本気の学生と,本気の教授,それに本気の 図書館員とこの三拍子が揃ってはじめて図書館らしくなる」が,ようやく身にしみて理解できるようになった。 利用者の信頼を裏切らない図書館を目指してこれからも努力したいと思う。諸井佐喜子 ■あれから15年,人も環境も変化した。あの時,コンピュータ化を夢のように語った館員がいた。先見の明のあった その人はもういないが,主役の座はカード目録からOPACへ。といってもまだまだ未入力のデータが多くあり, 遡及入力作業に追われる日々。今津光江 ■図書館員のキーワードは「やりくり」である。高度情報化社会などといわれる昨今,でも図書館員のキーワードは 変わらず「やりくり」である。莫大な情報の中から必要とされる情報を,いかに効率よく取り出すか。ありとあらゆる 「やりくり」手段を尽くそうとするわけである。鈴木学 ■情報化社会の中では,より多くの情報を得ると同時に,より上手に捨てていかねばならない。資料保存も目的とする 大学図書館に反するようだが,保存もしつつ,資料にいかに機動力を持たせられるかを考えている。中村夏美 ■現在では当り前となっているが,全開架式という時代の最先端を行く,高い理想を掲げて出発したこの図書館も, 大きな曲り角を迎えて,その根底を覆すような,様々な困難に直面している。 今,何が一番大切なことなのか, 見極める目を持ちたいと思う。そして更なる夢を。堀英理子 ■7月より雑誌係に異動。最近手にした「情報の科学と技術」V.47, No.9の特集は「インターネットのおとし穴」。 情報化社会と呼ばれる現代が抱えている問題は種々様々だが,今が揺籃期ならば,どんな社会に辿り着くのか。 行ける所まで共に歩み,その変容を体験できるなら幸い。赤羽正行 ■VERITAS VIA VITAE(生を通しての真理)図書館の正面に掲げられたことばを,時の節々に思いおこし, その意味を探して『図書館だより』100号を迎える。果して「あなたはだれ?」高野真理子 ■図書館の近い未来,遠い未来に夢や希望を持って仕事ができたらと思う気持ちを大切に,まず現在この時を, やれることからひとつひとつ積み上げていきたいと思う。武田史
■たとえば……時刻表やタレント辞典,世界古地図にオレンジページ,そしてインターネットで海外の新聞をみるもよし, さらにメアリ・ウルストンクラフト関係の貴重な資料まで,図書館を自分なりに上手に活用して下さいね。 たまに展覧会などの無料招待券もさりげなくおいてあります。阿部佳菜 ■10年ぶりに閲覧係へ戻ってきたが相変わらずの悩みはスペース。しかし以前は最上段や最下段まで使うことを 問題にしていたが,今はすべての段を使ってもはみ出す資料の何を残し,何を倉庫へ預けるか。蔵書は増え続けるが, 建物は成長せず,その予定もないようだ。田島明子 ■上代先生は第50号で「図書館は本気の学生,本気の教授,それに本気の図害館員と,この三拍子が揃ってはじめて 図書館らしいものになる」とおっしゃいました。既に書架が満杯で年間増加分と同量の資料を委託せねばならない 現状は,正に図書館員だけの問題ではないのです。中澤啓子 ■司書講習に明け暮れた一夏と専門図書館の非常勤を経て,縁あって母校の職員となった事等この10年は瞬く間に 過ぎたようです。閲覧係として7年めの今,書架スペースの問題に加え,本の切取や紛失の増加が頭痛の種。 どうか,図書館の本を使い捨てにしないで下さい。馬場千恵子 ■図書館員となり1年目。日々,新しい本との出会いが楽しみです。たくさんの本と人との出会いを大切にして, その中で学んだものを心の栄養分としてたっぷり吸収していきたいと思っています。安河内真理 ■新たな本との出会い―その感触,重さ,そして開げた時の紙のにおい―その瞬間は何物にも代え難い。 人がその楽しみを失わない限り,本も図書館も存在し続けるだろう。図書館員としてそういう出会いの一助となりたい。 I CAN NOT LIVE WITHOUT BOOK.Thomas Jefferson 飯山智子 ■おびただしい本が,私の前をあわただしく通りすぎていってしまった。「ひとり灯のもとに文をひろげて, 見ぬ世の人を友とするぞ,こよなう慰むわざなる」と兼好法師はいっている。このような境地ですごせる日々を, 早く取り戻したいと願うこの頃である。陸川享子
■西生田図書館開設の頃,資料が少なかったため,寄贈の度に,大いに喜んだものであるが,現在はスペースのなさに 悩んでいる。考えてみれば幸せな状態といえるかもしれない。赤塚愛子 ■図書館に足を運ばなくても資料の検索ができ,ほしい資料は直接自分のパソコンへ。参考質問は電子メールで。 ディジタル化が進む昨今,図書館の建物も紙でできた資料も,過去のものとなっていくのか。書架の間を散策し, 本をぱらぱらめくる愉しみもすてがたいと思う今日この頃,ふるい押し花の匂いに昔をしのぶは,遠い日のことに なりにけり。赤羽美紀 ■西生田へ来てからすでに5年目にはいり,最初の頃に比べ西生田も変ってきたと思います。しかし現在の館員の 人数で,5学科4大学院の利用者に応えていかなければならず,また参考図書資料等も不充分ななかで,学内学外 での相互協力を有効的に利用しながら,日々利用者に対応しているのが現状と思います。このような中で,微力 ながらも少しづつ変えていけたらと思いつつ,仕事に追われています。鈴木通子 ■西生田図書館初めての新人として配属されてから,はや3年目。現在,閲覧係と和書係を兼務する一方,参考係 デスクにも座っている。日々忙しさに走りまわりつつも,自分の業務を見直す余裕が欲しいと思うようになった 今日この頃。利用者の目に映る私は少しは図書館員らしくなったのであろうか?とふと思う。中澤恵子 ■今を去ること13年前,私が図書館に就職した頃には,「開設以来,新しく入った機械類は電動タイプライターと 複写機ぐらい」と言われていた。それに引き替え,ここ数年の怒涛のような変化は想像を絶するものがある。 「図書館だより」150号記念のとき,図書館はどんな姿になっているのだろうか。得られるもの,失われるものは いったい…?浜口都紀